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アカデミー賞の歴史を変えたミシェル・ヨー

こんにちは。橋本です。

 

今日は2023年3月12日に行われた

アカデミー賞授賞式について書きたいと思います。

 

今年は 「エブリシング・エブリウエア・オール・アット・ワンス」(エブエブ)の

勢いは止まらず、エブエブが作品賞をはじめ主要6部門、

主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞、脚本賞、

さらに編集賞の計7部門制覇という結果となりました。

 

受賞スピーチはどれも感動的ですが、

今日は最優秀主演女優賞に輝いた、マレーシア出身の

ミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)のスピーチで使ったメッセージを

取り上げたいと思います。

 

今回の彼女の受賞はアジア人初、有色人種では

2002年のハル・ベリー以来二人目という

歴史的快挙となりました。

それを自覚したスピーチ内容になっています。

 

スピーチ冒頭で、アジアの子供たちに向けてこう言います。

 

“For all the little boys and girls who look like me

watching tonight,this is the beacon of hope and possibilities.

This is proof that dreams, dream big and dreams do come true.”

 

「今夜、私を見ている、私のような顔をしている少年、少女のみなさん、

これは希望と可能性の光です。

夢を大きく持てば、その夢は叶うという証です。」

 

彼女はアジア系の人たちを指す時に、

people look like me という言い方をよくしています。

 

続けて、女性に向けてこう言います。

 

“And ladies, don’t let anybody tell you

you’re ever past your prime. Never give up.”

 

「女性のみなさん、誰もみなさんのことを旬が過ぎたなどと

言わせてはなりません。あきらめてはならないのです」

 

この言葉の後、会場から拍手喝采を受けます。

 

“past your prime” の部分が
「旬を過ぎている」という意味です。

 

pastは、past 5 o’clock(5時過ぎ)などの
「過ぎて」という前置詞

 

prime は、「最も重要な」「主要な」という意味で、

よく聞くフレーズとしてはprime timeがあり、
日本語で「ゴールデンタイム」のことを指します。

 

ミシェル・ヨーは、マレーシアに生まれ、
ロンドンでバレーダンサーを目指していましたが、
怪我のためにその夢を断念し、香港に渡り映画デビューします。

 

当時、女性としては珍しくカンフーアクションを自ら演じ、
ジャッキー・チェンとも共演しています。

 

その後、ハリウッドに進出し、

「007トゥモロー・ネバー・ダイ」「グリーン・デスティニー」など

ハリウッド作品でもアクション女優として活躍するのですが、

この後、数十年は、

・アジア人の主要な役が少ないこと

・性は年をとってもヒーローの役が回ってくるが、

 

女性は年齢を重ねるごとに、母や老婆の役など

演じる役が限られてくることに

問題意識を持っていたため、今回のこのメッセージに

つながったと思います。

 

60歳でオスカー受賞したミシェル・ヨーだからこそ、

この言葉に説得力と重みがあり、アジアのみならず、

全世界の女性への大きな励

しとなったと思います。

 

ちなみに、この3週間ほど前に、CNNのキャスターのドン・レモンが、

生番組で共和党Nikki Haleyの大統領選出馬に言及し、

 

“…when is a woman is considered to be in her prime?

In her twenties and thirties, maybe forties.”

 

 

女性の旬はいつと考えられますか?20代、30代、まあ40代でしょうか。」

という問題発言(その後謝罪)をしたことを受けて、

あえて your primeという言葉を使ったと思います。

 

 

スピーチ全体も見てみてくださいね。

 

 

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